古瀬戸徳利の追加情報

中央公論社「日本陶磁全集9瀬戸・美濃」の45番に類品があり、14世紀の作品となっております。口縁から高台の形状含め、ほぼ同時代のものと考えて良いでしょう。また所載品の口縁部にも共色補修がありそうです。サイズはけっこう違っていて、所載品は高さ24.8㎝。とても酒器にはなり得ません。そういう意味で当点の徳利は嬉しい品物です。

以下解説文を引用します。「下膨れのした胴にラッパ状に開く長い口頸部をもち、低い台脚をつけたこの種の瓶は瀬戸では長頸瓶と呼ばれているが、機能的にみてやはり仏花器の一類とすべきであろう。薄手の大形品で大きくラッパ状に開いている。この口頸部の形状はこの時期に多い尊式仏花瓶と軌を一にするものである。灰釉は厚く全体にかかっており、やや酸化気味のなめらかな黄緑色を呈している。形態や釉調からみて14世紀末頃の作と考えられる」。

 

口縁の古い金直しと、高台脇に一か所古いソゲ。金直しは古く時代があり、しっかりとした職人の手によるものと思われます。ソゲもまた古い時代のもので黒く馴染み、落ち着いており、さほど気にならないと思います。

 

戦前ごろの合わせ箱です。ないよりはマシ…といったところでしょうか。