黒色研磨土器の壺

金環に引き続き、またも考古美術ですが、日本の美の根っこと思うので、ひとつご容赦ください。

実に珍しい黒色土器の壺です。黒色土器とは、古墳期~奈良から平安時代にかけての、表面をなめらかに仕上げ炭素を吸着させた、つややかな黒さを誇る土器の一種です。窯を用いず焼成しており、そのため古代土器に通じる素朴な温かみが感じられる器です。

なぜ、どのように黒色化したのか、詳しい製造方法は未だ良く分からないものらしく、謎に満ちたやきものでもあります。中世の古信楽に似た形状が、朴訥とした風情を感じさせるが、荒々しい肌の変化が身上である古信楽とはまったく違って、表面をよく研磨された滑らかな黒いカーボン肌と、白い胎土との混ざりあった茫洋たる景色が、古の詩歌の世界の朧月夜を思わせるかのようです。

おそらく奈良時代から平安時代初期にかけての作品で、わずかに雲母がきらめくさまは、同時代の御陵碗と共通しております。畿内の出土と思われますが、コンディションは良好で、口縁に古いソゲが三箇所見られる程度。

じつにめずらしく、温雅で奥ゆかしい魅力を秘めた、上古時代の花器として推奨いたします。

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