吉田屋青手花文徳利

吉田屋窯としては珍しい形状の徳利です。わずかに鳶口になっており、全体として抑揚を控えたシンプルな造形の中に、大胆な百合の絵付けが咲き誇ります。これほど活き活きとした花は、吉田屋作品の中でも希少というべきものでしょう。

吉田屋窯は文政七年(1824年)大聖寺藩の豪商の豊田伝右衛門が九谷村に建設した窯で、わずか七年間のあいだ焼成されたという短命なやきものです。吉田屋窯は数ある再興九谷窯の中でも、とりわけ名高いブランドとして位置づけられており、その真骨頂とも申すべき傑出した絵付の良さと、色彩のあざやかさは、こうした小品においても存分に発揮されております。黄釉のベースに墨で丸文を描き詰め、その中にただ一輪の百合が咲き誇ります。葉には緑釉、花には紫釉を配し、それぞれの色味が、まさに古九谷に勝るとも劣らぬ精彩を誇っております。

こうした縦の作品の宿命として、重力の影響を受け、徳利下部に墨の滲みが見られますが、吉田屋としてはやはり仕方のないところでしょう。口縁の鳶口の付近に小指爪半分ほどのソゲの共色補修があります。金直しをしてあげる方が見栄えが良いかもしれませんが、せっかくの古い共直しなので、現状のままにしております。その他コンディションは良好。

江戸期のトロトロの桐箱と仕覆(桐箱ほど古いものではありません)が付属しております。使えて、なおかつ一味違った吉田屋窯作品をお探しの方に、ぜひおすすめしたい佳品の徳利です。

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