12.黒織部沓茶碗(江戸初期)
径11.5~13.5㎝ H6cm
弥七田窯だけが持つ独特のきわめて洒脱な感覚を有する作品。風にたなびくような、たくみに歪められた碗相に、たすき状の波文がひとめぐりしている。見込みには円相さながらの満月が、漆黒の肌に大胆に浮かぶ。暗い夜の山道を照らす仏道のよう。織部は作為の塊ではあるが、ここまでくると闊達自在で、見る者に静謐さを与えると感じ入り、当企画に含めた。伝世で無傷と呼ぶべきもの。古い上質な桐箱が伴う。
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「素心」朴訥なる茶碗展
2025年9月13日~19日 12:00~19:00(13日は予約推奨)
会場:京都市東山区五軒町106アルナイル1階 骨董真魚