(SOLD)染付遊馬図茶碗


清時代の初期に景徳鎮窯において焼成された、上がり、発色良好な染付茶碗です。愛らしい馬が見込みに1頭と側面に7頭、のべ8頭描かれています(8は中国において発展、発財に通じ、また日本でも末広がりの縁起の良い数字とされます)。青花馬紋碗と書く方が正しいかもしれませんが、ゆるキャラのようなこの愛くるしさはいかにも日本人好みでしょうから、日本的なタイトルにしました。まるで子どもが無邪気に描いたような馬たちが、元気いっぱいに草原を走り回っております。見込みの湖畔に佇む馬が、なにか物音でもしたか、後ろを振り返っており、馬ならではの繊細な気質を暗示しているようです。これがヘタウマとでもいうのでしょうか、対象のリアルな挙動を想像させるに足るという意味でも魅力的な筆致である、と言えるように思います。

私は個人的には清朝の景徳鎮窯をさほど好むものではありません。しかしこの絵には心惹かれざるを得ませんでした。口縁にわずかな傷が点在しますが、前所蔵家の愛着が偲ばれるように丁寧な金直しを施されています。ごく短いカマニュウが一本ありますが厚みのしっかりした碗で、不安もありません。これからの暖かい季節用の茶碗として、また、おおらかな魅力を持つ珍しい清朝青花磁器のコレクションとしても、ぜひおすすめしたい品物です。

ご売約ありがとうございました。

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