優美な佇まいの木彫阿弥陀如来坐像です。美仏であるという点において、もはや言葉は不要でしょう。藤原時代の美意識を目指した、中世の都作と考えております。
阿弥陀如来は無限の光明を持つ仏さまです。この御名を唱える者はすべからく西方極楽浄土にいざなわれます。長年のウブな煤が覆いますが、ところどころ美しい金箔の輝きが認められます。また玉眼にも煤が積り、今は濁っておりますが、玉眼の煤を拭うと、なめらかな光がふたたび双眸に宿ることでしょう(ウブさを尊重して、そのままにしております)。膝前に垂れた衣がわずかに欠ける程度で、状態は大変良好。大きさも程よく、出来栄えの秀でた美仏をお迎えしたい方に、ぜひ橋渡しできればと願っております。
【SOLD】お買い上げありがとうございました。