鶏龍山窯の刷毛目盃です。まるで茶碗を縮めたような、きりりと引き締まった端正な碗形に、美しい刷毛ぶりの景がすばらしい。鋭い端反りは酒の甘みを弥増してくれ、その形状でありながらも10センチとわずかのサイズ感が実にうれしい。酒を注ぐとほんのり雨漏りのような染みが表れてきて、茶味深い趣を呈してくれるのが、粉青沙器の酒盃ならではの奥ゆかしく楽しい時を所蔵者に齎してくれます。
共継ぎの金繕いと、小さな呼継ぎの金繕い、あとは小解れの金繕いが見られますが、肌のコンディションが申し分なく、傷もさして気になるものではないと思います。