得難き伝世品の古瀬戸徳利です。正確には長頸瓶と呼ぶべき品かもしれませんが、小ぶりなサイズと引き締まった首部、そして伝世ならではの良好なコンディションによる高い実用性から、徳利と名付けております。
口縁部はすべて古い金直しですが、さほど大きな欠損ではなくオリジナルに近いプロポーションと思われます(中央公論社の日本陶磁全集9・瀬戸 美濃に類品が掲載されており、フォルムがおおよそ近しいものです。ブログページに追記いたしますのでそちらもご覧ください)。水切れも良好です。14世紀に遡る古瀬戸を酒器として実用できる機会は、まず求めても得られませんので、ぜひおすすめ致します。
言うまでもなく古瀬戸はほぼ発掘であり、釉薬も危うく剥落したものばかり。これは伝世であり、しっかりと釉薬も安定し、何といっても見目麗しく、きらきらして艶やかです。本来の古瀬戸とは、こうも美しい肌かと改めて思い知らされます。
コンディション等の追加情報をブログページよりご確認くださいませ。
ご売約まことにありがとうございました。