(SOLD)三島 筒


艶やかな美しい肌を誇る、大変味わい深い三島の筒です。大らかな作風から、八代焼においても比較的古い作品。八代焼(高田焼)は熊本県八代市において約四百年の歴史を持つやきもので、主に李朝の三島手の技法を凝らした素朴なやきものを生産しました。

きりっとした端反りの口縁から、ていねいな白泥の象嵌を埋め尽くした胴部は引き締められており、腰部に一段ふくらみを持たせてから、高台に向かってなだらかに収束してゆく、独特の器形をしており、なかなかに面白いデザインです。もともと筒向付であったのでしょうが、桐箱の紙に「三島替茶器 半筒茶碗見立て」と記されておりますから、木蓋もしくは牙蓋があったかもしれません。

伝世のツヤのよい釉肌に、白く滲む象嵌の三島文様が愛おしく、使い込むと育ってくれるはず。旅茶碗にはもちろん、焼酎、ビール、大ぶりの酒盃として楽しい器です。

桐箱は古く、少なくとも明治はありそうで、古い包みの裂も綿が入っていて嬉しい。ニュウの本金直しが二か所、高台に一部ひっつきを研磨した形跡がありますが、いずれもこの手の作品として気になるほどのダメージではありません。ぜひ末永く付き合ってあげてほしい器です。

ご売約まことにありがとうございます。

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